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授業

 
認知科学が20世紀半ばに誕生したころの興奮は,人間の思考や認識の過程は重要な点で直列型のコンピュータに似ているだろうという直観であった.その潮流のなかで計算的な方法やモデルを厳密に適用することをきっかけとして,人間が典型的なコンピュータと異なっている点も明らかになってきた.認知科学は計算的で表象的なアプローチを基本とし,認知心理学や人工知能を中心領域としつつ,哲学や言語学の一部もとりこみ,近年では神経科学との接点も増している.このような認知科学の研究の実際にふれながら,コンピュータと人間の情報処理について考える.

キーワード: 思考,認知,知覚,人工知能,心理学,哲学,言語学
keywords: thought, cognition, perception, artificial intelligence, psychology, philosophy, linguistics
 

 
認知心理学で扱う諸問題について解説するとともに,基礎的な研究方法についての講義を行う.認知心理学は,人間の認知過程を,目に見える行動の系統だった観察から出発して,科学的に解明しようとする学問であり,人工知能,ロボティクス,脳科学などとも隣接している.また,人間の行為の基礎にある暗黙知を認知心理学的に明らかにすることは, ヒューマンインターフェイスへの応用にもつながる. 本講義では,認知心理学の基本的な問題について学ぶとともに,実験で得られたデータを分析するために統計法の基礎についても学習する.

キーワード: 知覚,行為,視覚,言語,学習,認知過程,ヒューマンインターフェイス,ロボティクス,統計的手法
keywords: perception, behavior, vision, language, learning, cognitive process, human interface, robotics, statistical method 
 

 
認知心理学で扱ういくつかの基本的なトピックスを体験しながら,実験的手法の考え方および観察法などの技法を学ぶ.「認知心理学」の講義と対応しながら統計的手法についても学び,ここでは実際のデータ分析に適用し,科学的に根拠のある結論を導く方法の習得をめざす.同時に,実験レポートの書き方も習得する.

キーワード: 実験手法,観察,測定,データ分析,統計的手法,プロトコル分析
keywords: experiment technique, observation, measurement, data analysis, statistical method, protocol analysis 
 

 
情報をデザインする上で,情報とは何か,人を含めた動物の知覚−行為は環境の中でどのように機能しているのかについて知識を習得することは,インタフェースなど情報と人を繋ぐデザインを行うためには重要である.特にアフォーダンスの概念は難解であり,誤解されることも多い. 本講義では,情報デザインと関連の深い生態心理学について,アフォーダンスなどその基本的概念や,生態心理学の背景となる世界観について概観する.

キーワード: 生態心理学・感性心理学・光学・音響学
Key words: Ecological psychology, Sensory psychology, Optics, Acoustics 
 

 
デザインは,産業と造形活動を結び付けることから始まった.有用で魅力のあるモノを生み出す為のデザインプロセスや表現の技術は産業革命以降の長い実践の中で進化した.現代は情報革命の発展の途上にある.デザインの課題は,モノ(製品)やモノと人の対話(UI)だけでなく生活者の活動(社会システム)にまで拡大してきた.
20世紀のデザインの考え方や手法では,現代的な課題に対処する事が難しい.現代デザインの考え方,他分野と恊働するデザインアプローチ,多様なデザイン実践を紹介し,情報化社会でのデザインのあり方を概観する.

キーワード: デザイン史,  デザインプロセス, ヒューマンインタフェース, 情報デザイン,認知心理学
 

 
生態心理学の最新の論文(英文及び邦文)講読・ディスカッションを行う.
それを踏まえて,波形編集ソフトウェア(DAW)の使い方を学び,実際にサウンドサインを作成する.

キーワード:生態心理学,音響学,サウンドデザイン