実験経済学に役立つ統計学文献ガイド

実験経済学の結果を分析する際には、実験計画法の理解が重要です。 少数例の実験計画や検定法も重要です。また、場合によって母集団 の分布を正規分布と仮定することは難しいときには、ノンパラメト リック統計が役に立つことがあります。以下 は、こうした内容を含む統計学の本です。なお、このリ ストは、実験経済学ワークショップのメンバーである吉田あつしさ んからの情報も大いに参考にさせていただきました。

[実験計画法]

  1. 大村平『実験計画法と分散分析のはなし』日科技連
  2. 豊田秀樹(1994)『違いを見抜く統計学』講談社ブルーバックス
  3. 石村貞夫『分散分析のはなし』東京図書
  4. 鷲尾泰俊(1988)『実験の計画と解析』岩波書店
  5. 田口玄一『第3版 実験計画法 上・下』丸善
[コメント]
1,2,3.は、実験計画法の神髄をわかりやすく的確に書いた入門書。
4.は標準的な教科書。
5.は言わずと知れた実験計画法の大家による書。

[統計学]

  1. 加納悟・浅子和美(1992)『入門経済学のための統計学』日本評論社
  2. 市原清志(1990)『バイオサイエンスの統計学』南江堂
  3. 肥田野直・他(1961)『心理教育 統計学』培風館
  4. 岩田暁一(1983)『経済分析における統計的方法』東洋経済新報社
  5. 繁桝算男(1985)『ベイズ統計入門』東京大学出版
  6. 柳川(1982)『ノンパラメトリック法』培風館
[コメント]
1,4.は、経済学でよく使われる統計手法をまとめた教科書。
2.は、いきなり検定から始まる実用重視の統計学の教科書。
3.は、心理学関係で非常によく読まれている統計学の教科書。ノンパラ メトリック統計や実験計画法などについても触れられている。
5.は、ベイズ統計の入門書。
6.は、ノンパラメトリック法について、理論的に解説された研究書。

[計量経済学]

  1. 伴・中村・跡田(1988)『エコノメトリックス』有斐閣
  2. 蓑谷千鳳彦(1996)『計量経済学』多賀出版
  3. G.S.マダラ『計量経済学の方法』マグロウヒル
  4. 辻村江太郎(1981)『計量経済学』岩波全書

[統計プログラム]

  1. 内田治(1996)『すぐわかるEXCELによる統計解析』東京図書
  2. 内田治(1996)『すぐわかるEXCELによる多変量解析』東京図書
  3. 内田治(1997)『すぐわかるEXCELによるアンケートの調査・集計・解析』東京図書
(注)SAS, SPSS, TSP, S-plusなどの統計パッケージや、それに準拠した書籍はたくさんありますが、Excelなどの表計算言語でもかなりのことができます。特に、Excelの場合VBAでプログラムすることにより、相当のことができます。上記のシリーズには、Lotus1-2-3、SPSS用もあります。

[便利なリンク]

  1. 群馬大学社会情報学部青木繁伸先生の実践的統計ガイド

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