未来の身体展

開催概要

イメージ図

感じる身体、動く身体そして・・・

私たち人間は、人間らしい生活をおくるために5感を発達させてきました。見ること、聴くこと、触ること、嗅ぐこと、味わうこと。ところが、20世紀終わり頃から今日にいたるまで、急激に技術が進歩した現代社会に於いて我々は、いったいどれだけ5感を活用して生きているのでしょうか?家電製品やパソコンそしてインターネットなどに生活の多くの部分を依存してしまっているために、人間としての感覚が退化していくのではないかと思うことはないでしょうか?人間の感覚は実は、筋肉と同じで、使えば使うほどセンサーとしての能力は高まるのかもしれません。ただ、人間は自分自身で最大限に感覚を使わないように制限をかけているだけかもしれません。今日のハイテクを用いても、人間の感覚よりも精度の高いセンサーを作ることは容易ではありません。5感を最大限に磨くとその先にはいったいどんな世界を感じられるようになるのでしょうか?


我々は主として、触るという感覚、身体を動かすという感覚を通じて人間の感覚の未来像を探ってみたいと考えています。そこには、まだ、我々が感じたことのない世界が開けているかもしれません。その端緒として、我々は、自作した触覚、身体運動感覚を応用した装置を用いた展覧会を企画しました。作りながら考える、言い換えれば、走りながら想像する、という同時並行した二つのことに挑戦しました。皆様には、触ることと腕や指が動くことに、どうか興味を向けていただきたいと思います。日常生活の中では気づかなかった「なにか」を感じていただければ我々としては幸甚です。そして、ぜひ、未来の身体について想像(ファンタジー)を巡らしてみませんか。