番外編

番外編です。受講生全員に話すのは、退屈かもしれない、原理に関する話です。 興味があるかたはお読みください。

センサーとコンピュータ

コンピュータと入出力装置

メモリ

多くのコンピュータの内部は、byte(バイト)という情報量を最小の単位としてデータを扱います。これらは、8組分のスイッチがONであるかOFFであるかを区別・記述できる情報の量です。 コンピュータ上の計算の対象や結果は、演算装置によりアクセス可能なメモリ上におきます。これらの計算の対象となるデータの変化や、計算結果の生成などはいわば、コンピュータの中の出来事であり、コンピュータの外部にあるものとは関係のないものです。メモリの状態を知ることができるのがCPUという装置だけであることがほとんどですが、そのままでは、コンピュータ内部の変化を示すことができないまなとなっています。たとえていうならば、演算装置とメモリだけでは、考えることはできるのだけれど、体の外の状態が一切わからず、体をまったく動かすことのできない人間のようなものだといえます。

入出力装置

メモリ上にある計算結果を、コンピュータの外部に知らせたり、コンピュータが計算すべきデータを取り入れるために、入出力装置という仕組みが作られました。 基本的には、ある命令を実行するとコンピュータに接続された、ある端子の状態を読み取ることが出来たり、逆にある端子にON、OFFの情報を電圧(電位の変化)で提示することができます。これらの機能をもつハードウエアをI/Oポートと呼びます。

コンピュータは、電子回路で構成されており、ONかOFFかの違いは、ある電極がもつ電圧が決められた電圧より高ければON、決められた電圧より低ければOFFというような取り決めにより扱います。照明がある程度明るければONだと考え、暗ければOFFになるといったような感覚でとらえてください。

Gainerをもちいることにより、Processingのプログラムの中で、接続された電極がONなのかOFFなのかをチェックすることが出来ます。そのほかに、I/OモジュールにはADコンバータというものが内蔵されており、電極にかかっている電圧そのものを測ることも可能です。

パーソナルコンピュータと入出力装置

I/Oポートは、パーソナルコンピュータの中に存在しますが、直接ユーザがI/Oポートを制御するような想定はなされていません。パーソナルコンピュータでは複数のプログラムが同時に動作をするので、I/Oポートの利用に競合が起こらないように交通整理をする必要があるからです。

電子回路と抵抗

電子回路は、回路同士を接続すると電流が流れます。 流れる電流をある程度制御することは回路を保護するために必要ですので、 抵抗を直列におきます。 あまり制約をかけると、必要な電流がながれなくなります。 そのほかにも、電圧を分割(分圧といいます)するような働きも持っています。

滝から流れ落ちる水もあまり勢いが強いと「打たせ湯」的な利用は出来ません。 抵抗は、利用するのに都合よい水勢をコントロールするための装置のようなものだと解釈することも出来ます。


Last modified: Sat Aug 01 19:32:07 +0900 2009