[定理1] (論理的帰結)
G1, ・・・, Gn と式 H が与えられたとき,H が
G1, ・・・, Gn の論理的帰結であるための必要十分
条件は,((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) → H ) が恒真である
ことである.
[証明]
まずH が G1, ・・・, Gn からの論理的帰結であ
るとする.そうすれば論理的帰結の定義から,任意の
解釈 IにおいてG1, ・・・, Gn が真であれば H
はI で真である.したがって,
((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) → H )
が I で真となる.I で G1, ・・・, Gn のいずれか
が偽である場合には,(G1 ∧ ・・・ ∧Gn) が偽とな
り,H の真偽にかかわらず ((G1 ∧ ・・・ ∧Gn)
→ H ) は I で真となる.したがって,任意の解釈 I において、
((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) → H )
は真となる.すなわち,これは恒真論理式である.
[必要条件の証明終わり]
逆に,((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) → H )が恒真であ
ると仮定しよう.すると (G1 ∧ ・・・ ∧Gn) が解釈
I で真であれば,H も真でなければならない.すなわちこれは H が
G1, ・・・, Gn からの論理的帰結であることを意味
する. [十分条件の証明終わり]
こうして論理式 H が G1, ・・・, Gn からの
論理的帰結であるというのと,((G1 ∧ ・・・ ∧Gn)
→ H) が恒真であるということが同値であることがわかる.
こうして定理が証明された.(q.e.d.)
(quod erat demonstrandum = which was to be proved)
[定理2] (論理的帰結)
[定理2] (論理的帰結)
G1, ・・・, Gn と式 H が与えられたとき,H が
G1, ・・・, Gn の論理的帰結であるための必要十分
条件は,((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) ∧ ¬H ) が恒偽である
ことである.
[証明]
含意式((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) → H )の否定をと
ると
¬((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) → H )
= ¬(¬(G1 ∧ ・・・ ∧Gn) ∨ H)
= (G1 ∧ ・・・ ∧Gn) ∧¬H)
となるから,((G1 ∧ ・・・ ∧Gn) → H )が恒真で
あるということと,(G1 ∧ ・・・ ∧Gn) ∧¬H)が恒
偽であるということが同値であることがわかる.