FENDEA JAPAN STRATOCASTER(`99)

 

 

高校生時代、カラフルなスカーフを巻いて芸術家を気取る美術少年だった。フォークギターにエレキギターの細い弦を張ってロックギタリストのまねごとはしていたけど、人前で演奏したいという願望は無かった。当時、憧れだった美術少女が後にミュージシャンになって、ピアノの弾き語りで[You Are The Sunshine Of My Life] と[Yesterday]を聞かせてくれたのが、本当に音楽に目覚めたきっかけだと思う。

エレキギターを初めて買ったのは大学生になってから。
定価8万円のフェルナンデス・ストラトキャスターを神田すずらん通りの須賀楽器で購入。国産量販エレキギターでは一番高いほうだった。ナチュラルフィニッシュの今思えばアッシュ材の美しいギター。嬉しくて嬉しくて、2・3日夢中になっていたけど、巻き弦の高音部のチューニングが合ってないことに気づいた。その調整の仕方が分からなくて「このギター狂ってる」と思い込んでしまい、でもそうとは言えず、同じ楽器屋さんで1万円安いサンバーストのテレキャスターに差額返金なしで交換してもらった。そんなことがトラウマになっていて、ずっとストラトキャスターを避けていたように思う。

ひょんな事から所有することになったテレキャスターは名器だった。パキパキサウンドはUSA製に勝るとも劣らない。「これは当たりだね!」と絶賛されたものだ。ずいぶん前に知人に貸して、ある時その知人がマミヤのカメラをくれたので、これは物々交換のつもりかなと、うやむやになったまま何年も経っている。

満を持してのストラトキャスター。お茶の水の石橋楽器で、フェンダーUSAバディ・ガイモデルと JAPANクラプトンモデルを比べ迷った末に、奇をてらっていない新しさが気に入ってクラプトンモデルを購入。人前で演奏することを少し意識していたかも知れない。

ピックアップはレースセンサーゴールド。ハーフポジションのクリーンサウンドはとても個性的。ファンキーな音がするのでピッキングハーもニクスで遊びたくなる。単体ポジションではクリーンもオーバードライブも個性的ではないけど安定した良いサウンドで音作りの幅も広い。YAMAHA SGが入院中の時はメインギターとして活躍した。ネックの仕込み角度があと紙一枚分付いていればちょうど良い弦高になるんだけど、ブリッジ駒の調整範囲なので今はこのまま使用している。