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2021-04-27

令和3年度公立はこだて未来大学大学院入学式 理事長学長式辞(動画)

令和3年度公立はこだて未来大学大学院 理事長・学長式辞(5分間)

 

公立はこだて未来大学大学院進学者のみなさん、進学おめでとうございます。
歓迎と、そしてお祝いを申し上げます。
保護者・ご家族の皆様にも心からお祝いを申し上げます。

大学院は、それぞれの専門領域の知識を深めると同時に、研究活動に専念する場所です。
みなさんそれぞれが、独自の研究テーマを選び、それを追求することになります。
各自のテーマを掘り下げる、一つのことについてずっと考え続ける、そういうことをする機会、できる機会は、もしかすると今後もうないかもしれません。

関連研究のサーベイ、アイデア出し、試行錯誤の繰り返し、思い通りに行かなかった時の失望、うまく行った時の喜び、学会発表の緊張と聴衆の反応。

大学の研究室にいるときだけでなく、家に帰ってからも、食事をしているときも、友達と遊んでいる時も、常に自分の研究のことが頭の片隅にある。

たとえみなさんが研究者の道を選ばなかったとしても、そして大学院の研究テーマとは別のことを職業として選んだとしても、大学院でひとつのことに打ち込んで過ごした時間は必ず貴重な体験となるでしょう。

私自身も大学院生の時に、一所懸命考えて作ったプログラムがうまく動かずに、コンピュータ室でひとりでデバッグをしていてもどうしても分からないことがありました。
とうとう諦めて外へ出て廊下を歩いているときにハッとどこがおかしいのか気がついた、という体験があります。もう数十年前のことですが、今でもよく覚えています。

みなさんそれぞれによって、研究テーマも研究の方法も異なるでしょう。
研究テーマの近い人同士でアイデアを交換するのも良いでしょう。
研究テーマが全然違う人と話すことからも思わず気がつくこともあるかもしれません。

自分に独自の集中体験の時間を、それが将来の自分の核を作ってくれる、そのような時間を大学院で過ごされることを期待しています。

2021年4月5日
公立大学法人 公立はこだて未来大学 理事長・学長
片桐 恭弘