教員プロフィール

准教授
寺沢 憲吾 Kengo Terasawa
所属学科情報アーキテクチャ学科
専門分野画像処理,情報検索,アルゴリズム
担当科目線形代数学Ⅰ,線形代数学Ⅱ,プログラミング基礎,メディア情報学特論
最終学歴公立はこだて未来大学大学院システム情報科学研究科
学位博士(システム情報科学)
経歴1998年東京大学工学部土木工学科卒業、2000年東京大学大学院工学系研究科社会基盤工学専攻修士課程修了。2000年から2003年まで、日本道路公団技師(土木職)。2003年、公立はこだて未来大学大学院博士後期課程に進学、2006年同修了。その後、北海道大学博士研究員、JSTさきがけ研究者、公立はこだて未来大学助教を経て2012年より現職。
着任時期2009/04

研究内容

画像処理とアルゴリズムの研究をしています。その中でも現在は主に、古文書のような難読文書画像に対する情報処理システムの開発を行っています。
開発した「文書画像検索システム」は、http://records.c.fun.ac.jp/ で公開されています。
より詳しくは http://www.fun.ac.jp/~kterasaw/ をご覧ください。

研究の魅力

自分で手を動かして何かを明らかにしていくのが好きです。とくに情報系の研究は、コンピュータさえあれば思いついたことをすぐに試してみることができるのが大きな魅力だと思います。「思いつく」→「試してみる」→「成功して大喜び、または失敗してがっかり」というサイクルを日々楽しんでいます。

実績

「文書画像検索システム」は上記URLで公開されているほか、民間企業とのライセンス契約により市販ソフトとしても商品化されています。さらに、このシステムを利用したウェブサービスも提供が開始されています。また、他大学の文学部の先生との連携プロジェクトにも参画しており、このシステムが実際の人文学の研究の場で役立てられています。

画像の研究の中で編み出した手法をアルゴリズムの研究として一般化した論文 "Approximate Nearest Neighbor Search for a Dataset of Normalized Vectors," は、平成21年度電子情報通信学会論文賞を受賞しました。

主な著作・論文

Kengo Terasawa and Yuzuru Tanaka
"Approximate Nearest Neighbor Search for a Dataset of Normalized Vectors"
IEICE Transactions on Information and Systems, vol.E92-D, No.9, pp.1609-1619, Sep. 2009.
* This paper won IEICE Best Paper Award on March 22, 2010.

Kengo Terasawa and Yuzuru Tanaka,
``Locality Sensitive Pseudo-Code for Document Images,''
International Conference on Documents Analysis and Recognition, ICDAR2007, vol.1, pp.73-77, Curitiba, Brazil, Sept.23-26, 2007.

寺沢憲吾, 長崎健, 川嶋稔夫
"固有空間法とDTWによる古文書ワードスポッティング"
電子情報通信学会論文誌,vol.J89-D, no.8, pp.1829-1839, (Aug. 2006)

寺沢憲吾, 長崎健, 川嶋稔夫
"スケールに依存しない局所特徴量の誤差評価と画像検索への適用"
電子情報通信学会論文誌,vol.J88-D-II, no.8, pp.1720-1728, (Aug. 2005)
(英訳: Kengo Terasawa, Takeshi Nagasaki, and Toshio Kawashima, ``Error Evaluation of Scale-Invariant Local Descriptor and Its Application to Image Indexing,'' Electronics and Communications in Japan (Part III: Fundamental Electronic Science), vol. 90, no. 2, pp.31-39, Oct. 2006.)

学生へのメッセージ

大学院で卒業研究よりさらに進んだ研究に取り組むことは、人間を大きく成長させます。テーマに選んだ研究対象に詳しくなるだけでなく、どのようにものを考えたらよいか、考えたことを人に伝えるにはどうしたらよいかなどといった技法が、研究活動の中で鍛えられていきます。こうしたことは、研究職以外の職に就いても必ず役に立ちます。

また、考える力を養うことは、視野を広げ、人生を豊かにすることにもつながります。「言われたからやる」だけの人と、「それがなぜ必要かを自分で考えることができる」人とでは、たとえいずれにしてもやらなければいけないとしても、その経験を今後の財産にできるかどうかという点で大きく差がつきます。変化の激しい現代社会を生き抜くためには、変化への対応力が不可欠です。一つ一つの行動の意味を考えながら行動する習慣が身につくということは、そういう点からも非常に重要なことだと思います。

若い時期の貴重な2年間を大学院での研究活動に注ぐことには、必ず投資するだけの価値があります。自分の道を自分で切り開く豊かな人生を送りたいと思う人は、ぜひ大学院に進学しましょう。