教員プロフィール

教授
藤野 雄一 Yuichi Fujino
所属学科情報アーキテクチャ学科
専門分野画像メディア処理,医療情報,遠隔医療,医療工学,e-Health
担当科目ハードウェア基礎,電子工学基礎,電気回路,フィールド情報学概論
最終学歴北海道大学大学院情報科学研究科メディアネットワーク専攻
学位博士(情報科学)
経歴1983年,北海道大学大学院工学研究科修士課程了。同年、日本電信電話公社(現NTT)横須賀電気通信研究所(現横須賀R&Dセンタ)に入所。以来、高機能画像通信方式、画像端末構成法、通信端末用画像処理法、画像処理LSI、医療画像通信システム、小児患者用の教育・コミュニケーションを支援するアメニティ支援システムなど、高速ネットワークをベースにしたテレメディスン、テレヘルスケアシステムの研究開発、NTT研究企画部門にて研究所成果の実用化を目指したプロデュース業務、次世代ネットワークでの医療・福祉アプリケーションの研究開発推進業務に従事.現在、公立はこだて未来大学にて教授,情報アーキテクチャ学科長.電子情報通信学会,映像情報メディア学会,情報処理学会,医療情報学会,IEEE各会員.
着任時期2010/04

研究内容

画像メディア処理と医療情報流通,フィールド情報学,医療工学,ヘルスケア,ライフログに興味を持っています.我々はこれをメディカルICTと呼んでいます.当初は医療画像を遠隔地から読影する遠隔放射線画像診断,遠隔病理画像診断などのシステム化,実用化に取り組みました.大学に赴任してから,医療情報処理,モバイルヘルスを用いたヘルスケア関連の研究もターゲットにしています.また,20年以上前から取り組んできた,医療工学も関連する研究者とともに取り組んでいます.

研究の魅力

メディカルICTは対象者が患者,医療従事者,高齢者などから一般の健常者までをターゲットにしており,健康でありたい,病気を治したいと考える人々を支援する重要な技術です.また,自分の医療情報は重要な個人情報であり,その扱いにも最大の留意が必要です.従って,このフィールドの研究を行う際には,人々を健康にし,医療を支援する真摯な気持ちが欠かせません.私たちの技術が医療の発展や健康増進,高齢化社会の支援として役に立つときが私たちの大きな喜びです.

実績

NTT研究所時代初期のころ,1990年代にはワープロ等の文書共有,パーソナルテレビ電話,多地点間通信機能などを具備させたワークステーション上でマルチメディアをハンドリング可能な端末を開発しました.

2000年代には国家プロジェクトとして病院にあるカルテ情報を共有する基盤でとなるEHR(Electric Health Record)を総務・厚労・経産各省,医療情報関連研究者,自治体とともに設計,構築を行いました.現在,この基盤は東北大震災後の岩手県などに導入されつつあります.また,大学に赴任する前まではNTTグループの医療関係研究開発を統括し,まとめてきました.

未来大ではメディカルICT研究会を組織し,医療機関,企業との意見交換,共同研究の実施,最新動向講演,未来大医療プロジェクト成果発表などを支援し,未来大での医療関連研究を推進しています.

主な著作・論文

1. 藤野雄一: これからの医工学連携 センサを用いた健康アプリケーションの現状と将来,電子情報通信学会誌, Vol.96, No.3, 2011

2. 藤野雄一(共著,編者),機械工学便覧 応用システム編γ9 医療・福祉・バイオ機器,日本機械学会 γ9-223 – 246, 2008年

3. Y. Fujino, “Telemedicine and Tele-healthcare Trial Systems over the Current Broadband Network and NGN in Japan”, The Second International Symposium on Medical Information and Communication Technology, TS8, ISMICT 07, Oulu, 2007

4. Y. Fujino, K. Fujimura, S. Nomura, H. Kawashima, M. Tsuchikawa, T. Matsumoto, K. Nagao, T. Uruma. S. Yamamoto, H. Takizawa, C. Kuroda, T. Nakayama, “Network-based Reading System for Lung Cancer Screening System”, Proceedings of SPIE, Medical Imaging 2006, Vol. 6145, 2006

5. Y. Fujino, K. Ogura, T. Mochizuki, S. Murata, T. Watanabe, Y. Ito, K. Shimizu, H. Sato, K. Iki, H. Takagi, “ Welderly Communication System over Broadband Network”, World Telecommunication Congress 2006, WTC2006, CM1 #1, Budapest, 2006

6. 藤野雄一他、“ネットワークを利用した胸部CT画像読影支援システムの概要とその効果”、肺がんの診断と治療、日本臨床、2002年

7. 河合隆史、城處朋子、藤野雄一、佐藤仁美、望月崇由、井上雅之、二瓶健次、松本美浩、“サイバースペースを用いた院内学級支援システムの評価”、日本バーチャルリアリティ学会論文誌 TVRS Vol.7, No.1,2002年

学生へのメッセージ

上述したように,メディカルICTは患者は医療従事者への大きな支援ツールとなり,これからの日本を支える技術のひとつと考えています.卒業研究だけにとどまらず,自分の一生の仕事として取り組めるはずです.そのためには,幅広く医療研究に携わる関係者,実際の患者と交流することが重要です.大学院に進学すれば,そのチャンスが大きく膨らみます.メディカルICTの研究をしたい,と考える学生は,ぜひ,大学院進学を目指してください.修了後の進路が具体的目標として見えるようになると思います.