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私の研究室が挑戦していること

私の研究室が挑戦しているテーマとは

 
私が研究で取り上げているのは、音、ニオイ、そして、振動(触覚)です。
私の研究室では生態心理学を研究しています。
 


 

心理学とは

 
心理学というと、人の性格を理解する学問、人の精神的な病気を治療する学問などと想像する人もいるかもしれません。
そういう心理学の分野もありますが、私が思うに、心理学とは、ヒトの有り様を明らかにする科学だと思っています。
 


 

生態心理学とは

 
私は生態心理学を中心に研究しています。
生態心理学の詳しい説明はちょっと横に置いておいて、簡単に言うと、次の言葉で表現できると思います。
 
・ヒト(動物)が環境をどのように理解(知覚)しようとしているか
・ヒトが環境の中でどのように自分の行動をコントロールしているか
 
環境を理解するためには手がかりが必要です。
私はヒトがどのような手がかりを利用しているのかを研究しています。
環境といっても様々です。大都会などの都市空間も環境ですし、ヒトの居住空間も環境です。もちろん、他人も環境です。
 


 

音・ニオイ・そして振動

 
音、ニオイなどは視覚に隠れて見過ごされがちですが、実は、ヒト(動物)が様々な環境内で利用しています。
どのような音が利用できるのか?
どのような音がどのような行動をするのに便利なのか?
どのようなニオイがどのような感情や思い出を引き出すのか?
 


 

音は振動

 
音は振動です。
実は環境内には、とても低い振動から、とても高い振動まであります。
身近な例を挙げれば、調理中の料理音にはとても高い振動(超高域音)が含まれています。
楽器の音にも超高域音が含まれている場合があります。
自然に目を向けると、水の流れる音、潮騒の音、虫の声などなど。
これらは高い振動(超音波)を発し、耳では聞こえないとされていますが、10年ほど前からこの聞こえない音が人の心身によい影響をすることが主張され始めました。
私もこの観点から、振動(低周波、可聴音、超音波)が人の心身にもたらす効果(心身の状態への影響)、感性(振動音をどのように感じるか)などについて研究しています。
 


ご興味のある方は、岩波書店の雑誌『文学』2010年11月号に、佐々木正人先生と伊藤精英の書いたわかりやすい文章が掲載されておりますので、ご覧下さい。