産学連携
重点研究・戦略研究の推進
情報系の大学の中でも、社会をデザインするための情報技術、人間を中心に据えた情報技術の展開を重視し、そのために教員間で常にオープンな共同研究が組織されているのが、本学の特徴です。社会連携センターは、新しい研究の萌芽や、研究成果の潜在的な価値を見据え、産学連携や社会連携による価値の創出を支援・推進しています。これまで学内の研究助成制度を活用して、システム情報科学の独創的な研究、地域連携・社会連携に資する研究の成長を図ってきました。本学らしい重点領域・戦略領域を育て、学術的貢献のみならず、地域への技術移転、知的財産化の価値を広げ、社会のイノベーションに貢献するための支援に取り組んでいます。
コラボラティブ・ラボラトリ(コ・ラボ)制度
重点研究・戦略研究の組織的な発展を支援する新たな制度として、2012年度 2012 より「コラボラティブ・ラボラトリ」(略称: コ・ラボ)がスタートしました。専用施設や専従研究員などは持たず、全学の教員を横断して柔軟に編成されるプロジェクト型の研究所です。現在は、以下の7つのコ・ラボが活動しています。
マリンIT・ラボ marine IT laboratory
- 研究テーマ
マリンIT・ラボは「海と暮らすまちづくり」をコンセプトとして、水産DX・水産GXと海業のテーマに取り組む。研究代表者らは、漁業、養殖業、加工業、飲食業、観光業などの垣根を超えた情報と資源の共有・循環・流通が、海を育てる・魚を育てる・人を育てる・漁村を育てることにつながると考えており、システム情報科学、および、海岸工学の知見から、ヒトとマチのウェルビーイングの実現に向けた新たな社会システムをデザインする。 - 設置のねらい
持続可能な水産業の実現に向けて、水産庁はスマート水産業を推進している。普及推進事業などの活用により漁業協同組合や部会などを単位とする個によるICTの導入は進んでいるが、将来にわたって持続可能な水産業を実現するためには、組織的な取り組みが必要であると考えられる。そのひとつの形が、地方における漁村単位でのスマート化であり、社会システムを多角的な視点でデザインすることを目的としてマリンIT・ラボを設置する。 - ラボ長(研究代表者)
和田 雅昭 教授 - ラボメンバー(研究分担者)
長崎 健 教授 安井 重哉 教授
くらしのデザインラボ Kurashi Design LAB
- 研究テーマ
多様な函館地域住民が平等かつ公平に暮らすための人工物・環境・しくみのデザイン - 設置のねらい
情報技術革新とその普及の一方で、地域社会に生きる高齢者や障害者はITの恩恵にあずかれない場合が多く、社会から取り残されつつある。さらに、多様な人々を巻き込んだ地域に根ざしたデザイン実践の必要性が主張されているものの、具体的な方策は十分に明らかになっていない。そこで本コ・ラボでは、多様な属性や特性をもつ函館地域住民が平等かつ公平に暮らすための人工物や環境、しくみのデザインを実践することが可能となる地域社会の創生を目指している。 - ラボ長(研究代表者)
坂井田 瑠衣 准教授 - ラボメンバー(研究分担者)
伊藤 精英 教授 三上 貞芳 教授 島影 圭佑 准教授
社会的AIと行動変容 Social AI and Behavior Change
- 研究テーマ
身体性および非言語行動を有する社会的AIエージェントと人間との相互作用に基づく社会的存在感の生成メカニズムの解明と行動変容への応用 - 設置のねらい
近年、仮想エージェントやロボットなどの社会的AIが、人間と共生・協働する社会の実現に向けて急速に発展している。しかし、身体性や非言語行動を通じた相互作用が、人の社会的認知や心理状態および行動変容に与える影響については、体系的な理解が十分ではない。本コ・ラボでは、AI・HCI・心理学を横断した学際的連携により、社会的AIの設計原理を明らかにすることを目指す。 - ラボ長(研究代表者)
角 薫 教授 - ラボメンバー(研究分担者)
角 康之 教授 坂井田 瑠衣 准教授
マテリアル・インタラクション・デザインラボ Material Interaction Design Lab
- 研究テーマ
デジタルファブリケーションによる機能性マテリアルの設計・製作と,インタラクション・デザイン分野への応用 - 設置のねらい
3Dプリンタ/UVプリンタ等のデジタルファブリケーションを中核として、素材(マテリアル)の設計・製作技術と、インタラクティブシステムや体験のデザインを融合した研究を推進する。特に、UVプリンタによるレンズ造形技術を拡張して、多視点表示・ラインストーン造形・アクセシブルデバイス等を横断的に扱い、新たなマテリアルを活用した体験の統合デザイン基盤の確立を目指す。本コ・ラボは、生成AI・UIデザイン・アクセシビリティ等の学内連携を深め、マテリアルとインタラクションの双方を扱う本学フラッグシップとなる学際的研究拠点として機能させることをねらいとする。 - ラボ長(研究代表者)
塚田 浩二 教授 - ラボメンバー
角 康之 教授 安井 重哉 教授 伊藤 精英 教授
次世代医療AI共創研究所 Center for Artificial intelligence Research and Empathy in medicine
- 研究テーマ
AIと人の協働による『暗黙知』の形式知化と、患者に寄り添う次世代ヘルスケア・メディカルICT基盤の構築と社会実装 - 設置のねらい
現代の医療現場は、少子高齢化に伴う医療需要の増大に対し、医師や看護師の深刻なマンパワー不足、地域による医療資源の偏在、そして高度な手技や対話スキルの属人化といった多くの課題に直面している。本ラボラトリは、これらの課題を最先端のAI・ICT技術によってブレイクスルーし、持続可能で温かい未来の医療システムを創出することを目的として設置する。 - ラボ長(研究代表者)
佐藤 生馬 教授 - ラボメンバー(研究分担者)
石榑 康雄 教授 加藤 浩仁 教授 角 康之 教授 三上 貞芳 教授
スタッツ・ハコダテ・ラボ Stats.Hakodate Laboratory
- 研究テーマ
地域の歴史的統計資料を用いた市民参加型の共創的な意味生成と未来思考支援環境の設計 - 設置のねらい
函館市史:統計史料編という地域の歴史的統計資料を対象として、市民がそれらを読み解き、気づきや解釈を共有しながら、地域についての理解や愛着、未来への想像を深めていくプロセスを解明すると共に、それを支える情報環境を実現する。統計表は一見無機質で理解しにくい資料であるが、丁寧に読み解くことで、数値の変化や項目の違和感から多様な問いや気づきが生まれる。本研究では、こうした気づきや思考の断片をアノテーションとして記述・共有し、それが他者の新たな解釈や想像を誘発する過程を重視する。複数の市民がそれぞれの視点から思考を重ねることで、解釈が連鎖的に展開していく共創的な意味生成のあり方を明らかにする。このような営みをデジタル環境上で支援することにより、地域に蓄積された歴史的統計資料を、単なる記録としてではなく、体験される知的資源として再構成することができる。過去のデータを手がかりとして当時の社会のあり方を想像し、現在および未来の地域の姿を考えるための思考の基盤の構築を目指す。 - ラボ長(研究代表者)
中小路 久美代 教授 - ラボメンバー(研究分担者)
寺沢 憲吾 准教授 元木 環 准教授


















































