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2023-04-05

令和4年度卒業式修了式 理事長学長式辞(動画)

令和4年度卒業式・修了式 理事長・学長式辞(6分間)

卒業生・修了生のみなさん、卒業そして修了おめでとうございます。
保護者、ご家族の方々にも心よりお祝いを申し上げます。
今回、保護者の方々にもご参列いただいて、このような形で卒業式・修了式を
執り行うことができますことを大変うれしく思います。
 
函館は少し早い春の訪れとともに気温も上がり、日差しも明るくなりました。
 
コロナウィルス感染症COVID-19の登場から3年がたちました。
その間、皆さんの大学生活はコロナ以前から大きく変わりました。
授業もゼミもオンライン、プロジェクト学習もオンライン、友人との交流までもオンラインとなりました。
対面コミュニケーションの欠如から友達作りが難しかった人もいるでしょう。
そのような中でも、みなさん、そして教職員の努力と協力によって
オンラインの大学生活はしっかりと根付き、今や不可欠なものにさえなっています
皆さんはしっかりとオンライン環境の中で勉学に励み、立派に今日卒業・修了を迎えられました。
皆さんが明日から生きていく日本全体が、世界全体が、
ポストコロナの社会のあり方を模索しながら進んでいます。
 
皆さんは未来大学で情報を学びました。
情報で社会をデザインすることを学びました。
皆さんはメタ学習を学びました。
函館の街に出て人々の生活に寄り添った課題の発見と情報による課題の解決を学びました。
それらの学びが皆さんの力となっています。
 
みなさんがこれから出ていく世界は急速に変化しています。
ChatGPTに代表されるAIの急速な進展は社会を大きく変えるでしょう。
ヨーロッパでは戦争が続いています。台湾をめぐっても緊張が高まっています。
民主主義の危機という声もあります。
Move fast and break thingsという表現に代表されるシリコンバレー文化の繁栄にも翳りが出てきました。
日本は長く続く経済停滞によって残念ながら国際的地位が少しずつ低下しています。
 
社会の急速な変化の中で、みなさんが大学で習った知識は遠からず陳腐化します。
しかし、自らの体験に基づいて問題を発見し、他人と力を合わせて解決を模索する体験、
行動を振り返り、常に学び続ける姿勢、
それらはどのような社会・どのような時代においても貴重です。
未来大で学んだそのような力を基礎として、
明日からは未来大学の卒業生として、
誇りを持って進んでください。
そして、常に世界を念頭において進んで行ってください。
 
卒業にあたって、改めて Alan Kay の有名な言葉を送ります。
The best way to predict the future is to invent it.
未来を予測する最良の方法は未来を作ることである。
これからの社会はみなさんが作ります。
皆さんのチャレンジと成功を期待します。
卒業おめでとうございます。
 
2023年3月22日
公立大学法人 公立はこだて未来大学 理事長・学長
片桐 恭弘