教員紹介

島影 圭佑

准教授
SHIMAKAGE, Keisuke

学生へのメッセージ

ありえたかもしれない「別の」デザインの可能性をいっしょに探求しましょう!

研究内容

ここに自身のしごとをまとめてみております。ご興味のある方はぜひいちど覗いてみてください。

 

私はデザインを「生の技法」と捉え、解決が困難な複雑な問題に対して、「当事者でありつくり手である」という姿勢によって、その問題と寄り添い、その問題と共に生きていく現実を構築していくことができるのではないかという仮説のもと、そのための様々な方法論を探求してまいりました。本探求によって、工業化と共にデザインという概念が生まれ、産業の傘下にそれがあるという認識を外し、それ以前から人々が生きるための技としてのデザインがあることを示し、それによってデザインの可能性を広げることを目指してきました。同時に近代デザインによって発生している社会的な問題を、デザインという分野の問題として引き受け、内省し、新たなデザイン観の提示によって既存のデザイン分野に対して批評及び変化を訴えると共に、教育機関においては未来のデザインをつくる、あるいはつくり直す人として学生を捉え、教育活動を行なってきました。

研究の魅力

指導学生に対しては、研究の実践その過程において、当人の健康が生成されるかどうかに強く比重を置きます。またその研究のアウトプットによって当人の存在の偏り、そのものが表象され、自らの固有性を前提としたそのひと独自の小さな生態系ができるか、その点も重要視致します。卒業生のキャリアは職業デザイナーや職業研究者を目指すことに限定致しません。大学在学期間に自らがより善く生きるための技法の探求として自身の研究を位置付け、それをライフワークに多様なキャリアにおいて研究活動を継続してもらうことを望みます。それによって問題を臨床的に位置付け、プロジェクトの期間を人生に引き伸ばし、従来の研究スタイルでは対象化できなかった問題にアプローチするのを可能にすることで、今までの研究ではこぼれ落ちてきたものをすくいあげる独創的な研究の誕生を目指すことができると考えています。

実績

主な展覧会:

  • 岩永賢治, 内田聖良, 島影圭佑. 現実三兄弟と銀色のきゃたつ. 前橋映像祭2024. comm. 前橋映像祭2024実行委員会. 2024年1月14日
  • 島影圭佑, 梶谷真司, 水内智英, 津田和俊, 井上智博. 机上“に”空論. KYOTO Design Lab 1F Factory & 2F Hall. 京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab. 2023年3月7日
  • beta post, 楠見清, 荻原林太郎, 上平崇仁, 林園子, 濱中直樹, 津田和俊, ドミニク・チェン, 和田夏実, 清水淳子, 加藤淳, 菅野裕介, タカハシ ‘タカカーン’ セイジ, 山本千愛, 平尾修悟, 青山新, 東谷俊哉, 吉村佳純, Aokid, 田中堅大, 角田陽太, 金森香, 福田敏也, 秋山孝幸, 梶谷真司, 落合陽一, 南條史生, 水野大二郎, 大橋香奈, 内田聖良, 大野睦昌. “現実”の自給自足展. N&A Art SITE. 島影圭佑, 小林空, 村山雄太, 岩永賢治, 加藤泰生, 堀川祥子, 森屋充正, 京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab, エヌ・アンド・エー株式会社, エイベックス・ビジネス・ディベロップメント株式会社, D/C/F/A. 2022年2月14日-2022年2月24日
  • 濵ノ上文哉, 江崎賢, 島影圭佑, 山口壮大. beta post×OTON GLASS. True Colors FASHION 身体の多様性を未来に放つダイバーシティ・ファッションショー. オンライン. 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS, 一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL. 2021年5月30日
  • 島影圭佑. FabBiotope1.0→2.0. トランスレーションズ展 −『わかりあえなさ』をわかりあおう. 21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2. 21_21 DESIGN SIGHT, 公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団. 2020年10月16日-2021年6月13日
  • Keisuke Shimakage. FabBiotope1.0→2.0. Transhuman From Prosthetics to Cyborg. The Museum Ulm. July 11, 2020-December 13, 2020
  • 島影圭佑. OTON GLASS ver5.0/FabBiotope1.0. TURNフェス5. 東京都美術館. 東京都, 公益財団法人東京都歴史文化財団, アーツカウンシル東京, 特定非営利活動法人Art’s Embrace, 国立大学法人東京藝術大学. 2019年8月16日-18日, 20日
  • Keisuke Shimakage. OTON GLASS ver4.0. YouFab Exhibition – Imagination Manifests. Y Studio, 2/F, Youth Square. Youth Square, Loftwork. April 4, 2018-April 12, 2018
  • 島影圭佑. OTON GLASS ver3.0. lab.1 OTON GLASS. 金沢21世紀美術館デザインギャラリー. 金沢21世紀美術館, 公益財団法人金沢芸術創造財団. 2017年4月8日-2017年7月23日
  • Keisuke Shimakage. OTON GLASS ver3.0. Global Grad Show 2017. d3: Dubai Design District. Art Dubai Group. November 14, 2017-November 18, 2017
  • 島影圭佑. 日本を思索する. 第22回学生CGコンテスト受賞作品展. 日本科学未来館. CG-ARTS. 2017年2月24日-26日
  • 島影圭佑. OTON GLASS ver2.0. 社計思維—解決社会問題的設計. 台北市中山区民生東路一段21号 URS21. 台北市政府, 台北市政府文化局, 台湾デザインセンター, 日経デザイン, 横浜市文化観光局. 2015年9月3日- 2015年9月23日

主な講演:

  • 島影圭佑. 個人的で普遍的な事業づくり、それによって生まれるしなやかでタフな経済圏. 経営情報学会2020年全国研究発表大会基調講演. 一般社団法人経営情報学会. 2020年11月8日

主な取材:

  • 塚越里美, 古後友梨, 島影圭佑, 山峰潤也, 小池藍. 【OPEN THE DOOR】NCC第二弾:島影圭佑「“現実”の自給自足展」. MEET YOUR ART. エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社, GATE株式会社. 2023年
  • 伊藤高, 田中英行, 山根香, 山神美琴, 島影圭佑, 津田和俊. ビデオ:島影圭佑|“現実”の自給自足展──「個別の現実を生起するためのデザイン」とは. KYOTO Design Lab Website. 京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab, Qe to Hare. 2022年
  • 島影圭佑. Meet The Family(TCFファミリーの素顔):島影圭佑. True Colors Festival Voice. 一般財団法人日本財団DIVERSITY IN THE ARTS. 2021年

主な座談:

  • Graham Pullin, 水野大二郎, 田中みゆき, 島影圭佑, 小林茂. 『デザインと障害が出会うとき』出版記念イベント. 株式会社オライリー・ジャパン. 2022年3月26日
  • 落合陽一, 山縣良和, 青木彬, 清水淳子, 島影圭佑, 山本さくら, 金森香. True Colors FASHION メガ会議「多様性時代のファッションデザインとは?」. 日本財団DIVERSITY IN THE ARTS, 一般社団法人 DRIFTERS INTERNATIONAL, THEATRE for ALL, 文化庁, 山口情報芸術センター[YCAM]. 2021年3月5日
  • 連勇太朗, 島影圭佑, 川崎和也, 岡田弘太郎, 秋吉成紀, 塩浦一彗, 鈴木綜真, 近藤玄大, 遠山啓一, tomad, 青柳菜摘. KOCAレクチャーシリーズ vol.1NEW INDEPENDENTS つくり続けるための思索と試作. 株式会社@カマタ. 2019年10月9日, 2019年10月29日, 2019年11月22日, 2019年12月13日, 2020年1月24日, 2020年2月21日

主な著作・論文

主な著書:

  • 落合陽一, 菅野裕介, 本多達也, 遠藤謙, 島影圭佑, 設楽明寿. xDiversityという可能性の挑戦. 講談社. 2023年
  • 島影圭佑. Prototyping with OTON GLASS. 株式会社オトングラス. 2021年
  • 島影圭佑. FabBiotope1.0→2.0. 株式会社オトングラス. 2021年
  • 川崎和也, ライラ・カセム, 島影圭佑, 榊原充大, 木原共, 古賀稔章, ドミニク・チェン, 砂山太一, 太田知也, 津田和俊, 高橋洋介. SPECULATIONS 人間中心主義のデザインをこえて. ビー・エヌ・エヌ新社. 2019年

主な寄稿:

  • 島影圭佑. 生の技法としてのデザイン、そしてデザインアクティビズムへ. 現代思想2024年3月臨時増刊号総特集=立岩真也—1960-2023—. 青土社. 2024年

主な論文:

  • 落合陽一, 島影圭佑.「xDiversity AI 基盤」の実践と挑戦 : 多様性社会に向けた空間視聴触覚技術による身体拡張. 日本光学会機関誌 第49巻 第7号. P276-282. 2020年
  • 田中浩也, 渡邊恵太, 島影圭佑. オープンデザインのこれまでとこれから. ヒューマンインタフェース学会誌 2020年2月号 Vol.2. P4-7. 2020年
  • Jun Kato, Keisuke Shimakage. Rethinking programming “environment”: technical and social environment design toward convivial computing. In: Conference Companion Proceedings of the 4th International Conference on the Art, Science, and Engineering of Programming. pp.95-103. 2020
  • 島影圭佑. ファブ勃興以降のものづくりと研究. 計測自動制御学会誌 計測と制御 58 巻 11 号. P829-830. 2019年