理事長学長メッセージ

            公立はこだて未来大学 理事長・学長 鈴木 恵二             

公立はこだて未来大学は欲張りである。
津軽海峡と函館山を望む壮大な景色、総ガラス張りの巨大オープンスペース。この非日常的な空間に身を置き、「オープンスペース・オープンマインド」を合言葉に、教員と学生が未来について常に語り合う贅沢な時間を共有する大学である。

公立はこだて未来大学は欲張りである。
データサイエンスや人工知能に代表される、進展著しいシステム情報科学分野において、誇りある仕事を担い続けられるよう、5つの素養習得に向けた教育を、掲げるだけでなく真摯に実践する。すなわち、

  • システム情報科学に関する高い専門能力
  • 研究的態度を支える問題探究力・構想力
  • 共創のための情報表現能力・チームワーク力
  • 自律的に学び続けるためのメタ学習力
  • 専門家として持つべき人間性

である。

公立はこだて未来大学は欲張りである。
教育研究にあたる教員陣は、情報テクノロジーはもとより、人工知能、データサイエンス、情報セキュリティ、ロボティクス、デザイン、認知科学、複雑系といった情報系大学としては国内では類を見ない幅広い研究領域を有し、学生を巻き込みながら常に新領域への挑戦を続けている。

公立はこだて未来大学は欲張りである。
大学の中だけでは飽き足らない。例えば海洋資源を守りつつ持続的な水産業を目指すマリンITの取り組みや、地域の公共交通課題に人工知能技術を使って取り組むスマートモビリティの研究のように、さまざまな地域課題に向き合い、函館・道南の地を教育研究の実践フィールドとしながら、地域貢献を重視した取り組みを進めている。

公立はこだて未来大学は欲張りである。
そして欲張りな学生が大好きだ。2000年の開学以来、勉強と研究、友人との大学生活、どれも欲張って過ごした先輩方は、全国的にも国際的にも活躍。企業からも学術領域においても高い評価を受けている。これから本学で学ぼうとする諸君も、より良き社会を目指すためなのだから、堂々と欲張りになろう。これまでの先輩たちはもとより、教員さえも霞むほど、一緒に欲張りを極めましょう。