大学院カリキュラムポリシー

博士(前期)課程

ディプロマ・ポリシーが掲げた「現実の社会システムを直視し、そこから問題を発見し、解決し、更に新たなシステムを設計する」能力育成に向けて、研究科共通科目群および情報アーキテクチャ領域、高度ICT領域、メディアデザイン領域、複雑系情報科学領域、知能情報科学領域の各研究領域に対応した領域専門科目からなる専門科目群を通して学びます。また「現実のシステムを見据えた上で将来のシステムを戦略的に見通す」能力を育成するために、各領域毎の研究指導科目群を設けます。各科目群では、下記の方針のもと、カリキュラムを編成し実施します。実施にあたっては、各科目の目標にあわせて講義、演習・実習、討論、フィールドワーク等を組み合わせることにより、学生の主体的な問題解決・問題発見を促進させます。各科目の目標に対する到達状況を評価し、合格したものには所定の単位を与えます。

研究科共通科目群 (M1)

研究科共通科目群では、学位論文を執筆するために必要なアカデミックリテラシーやデータリテラシーに関する科目を開講します。

講義および演習を通して、国際的な研究開発やビジネスの現場でも通用するアカデミックリテラシー、データリテラシー、研究倫理を学びます。

情報アーキテクチャ領域専門科目群 (M1-2)

情報アーキテクチャ領域専門科目群 (M1-2) 情報アーキテクチャ領域専門科目群では、情報システムに関する基盤技術、情報システムの構築技術、それらを統合した高度な情報システムの構築技術を身につけるために必要な科目群を開講します。

  • 情報ネットワーク、メディア情報学、データ科学の講義を通して、基盤技術を学びます。
  • 情報環境学の講義を通して構築技術を学びます。
  • フィールド情報学を通して、統合された高度な情報システムについて学びます。

高度ICT領域専門科目群 (M1-2)

高度ICT領域専門科目群では、情報システムを基盤とした実社会の課題を解決する高度で実践的な計画技術、設計技術、開発技術、管理技術、およびそれらの統合技術を身につけるために必要な科目群を開講します。

  • ICTデザイン、ITアーキテクチャ、組み込みシステムの講義を通して、計画技術、設計技術を学びます。
  • オープン技術、サービスマネージメントの講義を通して、開発技術、管理技術、統合技術を学びます。
  • 産学官の連携によるプロジェクト型システム開発演習を通して、実践的な開発技術やマネジメント力、コミュニケーション力を学びます。

メディアデザイン領域専門科目群 (M1-2)

メディアデザイン領域専門科目群では、デザイン方法論、情報技術を生かした先端的人工物の創造・情報表現の基盤技術と、それらを統合した高度な人と環境の関係のデザイン能力を身につけるために必要な科目群を開講します。

  • 認知システム、インタラクティブシステムの講義を通して、先端的人工物の創造・情報表現の基盤技術を学びます。
  • 情報デザイン、メディアデザインの講義を通して、人と環境の関係のデザイン能力を学びます。

複雑系情報科学領域専門科目群 (M1-2)

複雑系情報科学領域専門科目群では、自然、生命、社会、経済、環境など多様な分野における現象を複雑系として解明する基礎理論や実システムを複雑系として解析する手法を身につけるために必要な科目群を開講します。

  • 数理解析、応用複雑系、情報数理、非線形数理の講義を通して、現象を複雑系として解明する基礎理論を学びます。
  • システム数理、複雑系システムの講義を通して、実システムを複雑系として解析する手法を学びます。

知能情報科学領域専門科目群 (M1-2)

知能情報科学領域専門科目群では、高度な知的処理機構、人の認知に関する科学的知見、それらを適用してより知的な情報システムを構築するための技術を身につけるために必要な科目群を開講します。

  • 知能情報科学、知能システムプログラミング、適応システムの講義を通して、高度な知的処理機構を学びます。
  • 知能メディアの講義を通して人の認知に関する科学的知見を学びます。
  • 自律システム、知能システムの歴史と未来の講義を通して、知的な情報システムの構築技術を学びます。

研究指導科目群 (M2)

研究指導科目群では、システム情報科学分野の体系的理解と問題解決・問題発見力を活用して研究を遂行し、高度な学術性を有する修士論文を作成するための科目群を開講します。

指導教員による研究指導を通して、専門的テーマに関する研究遂行力と成果発表力を涵養します。

研究指導科目群は、指導教員の専門的な研究指導のもとに、

  • システム情報科学の分野を体系的に理解し、学術・産業の発展への寄与を目指し、高度な学術的内容を含む成果創出に向けた専門的知識、研究方法論を涵養します。
  • 新原理や新手法などの探究を意識し、研究テーマの設定、研究計画、研究評価、学会等での研究発表、論文の作成などの研究プロセスを通して修士論文を作成します。

また各指導科目において、極めて優秀である場合には、修業期間を短縮して論文提出を行うことも可能とします。

博士(後期)課程

「システム情報科学における新原理や新たな問題解決手法の探求を行える」能力を育成し、ディプロマ・ポリシーにおける「システム情報科学の分野を体系的に理解し、その学際性を十分に意識して作成され、広い視野に立った高度な学術的内容を含み、当該の研究分野ないしは関連する産業界の今後の発展に寄与する新たな内容を含んでいると判断されること。」を満たす博士学位論文を作成していくための、研究指導科目群を設けます。

研究指導科目群 (D1-3)

研究指導科目群は、指導教員の専門的かつ綿密な研究指導のもとに、

  • システム情報科学の分野を体系的に理解し、学術・産業の発展に寄与し、広い視野に立った高度な学術的内容を含む新規成果創出に向けた専門的知識、研究方法論を涵養します。
  • 新原理や新手法などの探究を目指し、研究テーマの設定、研究計画、研究評価、学会等での研究発表、論文の作成などの研究プロセスを通して博士論文を作成します。

また各指導科目において、極めて優秀である場合には、修業期間を短縮して論文提出を行うことも可能とします。