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2023-04-26

令和5年度公立はこだて未来大学大学院入学式 理事長学長式辞(動画)

令和5年度公立はこだて未来大学大学院 理事長・学長式辞

公立はこだて未来大学大学院入学者・進学者のみなさん、入学・進学おめでとうございます。
歓迎と、そしてお祝いを申し上げます。
保護者・ご家族の皆様にも心からお祝いを申し上げます。

大学院は、それぞれの専門領域の知識を深めると共に、研究活動に専念できる貴重な、そして贅沢な時間が与えられる場所です。修士に進む皆さんは、学部で取り組んだ卒業研究により、研究の楽しさの始まりを味わったと同時に、時間の足りなさを感じたことでしょう。その点からいえば、大学院の時間といえど、決して長いものとはいえませんが、没頭する楽しさを存分に味わってほしいと願っております。

皆さんが研究を進めるにあたり、一つお願いがあります。それぞれの研究で、ぜひ指導にあたられる先生方の本気を引き出してください。もちろん、卒論においては、先生方からは十分な指導を受けられたことと思いますが、でもそれはここにいらっしゃる先生方の実力からすると、半分も引き出せてはいなかったことでしょう。ぜひ、先生方の本気がどれほどすごいのか、その目で確かめてください。もちろんそのためには、受け身で待っていては、先生方は本気を出してくれません。研究の核心はなにか、飛躍するためのアイディアはなにか、諦めることなく積極的に道を探る態度を持って、先生方を自分の研究に巻き込み、あつく、本気にさせてください。その本気から得られる指針により、皆さんにとっては予想もつかなかった研究成果にきっと辿り着くことができるでしょう。

そして、その研究成果を全国に、できれば国際的に発表発信してください。真摯に頑張る人に対して、この学術世界は本当に温かく向かい入れてくれます。研究を通じてしか巡り合えない、そういう特別な世界があることをぜひ体験してほしいと思います。

ニュートンも書簡で使ったという「巨人の肩の上に立つ」という言葉があります。学術の進展は先人たちの業績、先行研究の積み重ねの上に構築され、新しい知の地平線が開かれるという意味合いです。ここにいらっしゃる先生方は、巨人の肩の上から見える景色に魅入られてしまった方々です。本日より、博士を目指す道に進まれる方々も、その景色の片鱗をみてしまい、更なる眺めを手に入れるべく、険しい道を登っていく決意を胸に秘めていることと察します。是非修士へ進む皆さんも、巨人の肩の上から見えるすばらしい景色を手に入れてください。

大学院で過ごすこの先の時間が、苦しいけれどもワクワクする、濃密なときとなること祈念して、私からのみなさまへの大学院入学のお祝いと歓迎の言葉とさせていただきます。

2023年4月7日
公立大学法人 公立はこだて未来大学
理事長・学長 鈴木 恵二