2000年に開学した公立はこだて未来大学は、オープンな空間を活用しながらオープンな学びを実践してきました。本学の校舎は、建築界のノーベル賞とも称されるプリツカー賞を受賞された山本理顕氏の代表作であり、全面ガラス張りと巨大な吹き抜け空間を特徴とする開放的な設計が施されています。「オープンスペース・オープンマインド」の精神のもと、私たちは「システム情報科学」という新しい学問分野の開拓を目指して、研究・教育に取り組んでいます。
本学は、2025年に創立25周年を迎えるにあたり、多様性を基盤としてシステム情報科学をアップデートし、システム情報科学によってより良い社会や未来を創出する、実践力のある大学を目指しています。特にダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)が重要であることを認識し、職場環境、研究環境をより一層充実させようとしているところです。そのための施策の一環として、このたび女性限定の公募を実施いたします。
本学は情報系の単科大学でありながら、多様なアイデンティティを持つ教職員が在籍しています。たとえば、研究分野においては、ITシステム、情報デザイン、認知心理学、コミュニケーション、脳科学、生命科学、人工知能、ロボット、データサイエンスなど、システムと情報に関連する幅広い研究分野を担っています。研究分野が異なる教員がグループを作り、マリンIT、メディカルIT、ミュージアムITといった新しい研究領域を形成するなど、分野の垣根を越えた協働が実践されています。また、教育面では、研究分野や国籍が異なる教員がグループを組み、1年間かけて学生を指導するプロジェクト学習をはじめ、先駆的な教育手法を採用し、「オープンスペース・オープンマインド」の精神で学生たちの成長を支えています。
函館は、住みやすく魅力的な街として広く知られています。大学から空港まで15分、新幹線も利用可能で交通の利便性が高く、教育研究機関との連携も盛んです。北海道大学水産学部や北海道教育大学函館校、函館工業高等専門学校との連携を通じて、教育・研究活動をさらに充実させています。さらに、函館市においてはさまざまな子育て支援策が組まれております。
私たちとともに、多様な人びとや社会のための研究・教育に取り組み、新たなイノベーションを生みだし、これからの公立はこだて未来大学をデザインしていく熱意のある方の応募をお待ちしています。函館という特別な環境で、新たな挑戦を共に始めていただける皆さまを心よりお待ちしております。
公立はこだて未来大学 学長 鈴木 恵二