開催概要
公立はこだて未来大学特別講演会
『科学技術と地方/地域社会 原発凍結から20年後の能登半島地震をめぐって』
日 時: 2024年3月20日(水・祝) 13:50~16:15
会 場: 函館市中央図書館 視聴覚ホール
参加費:無料
協 力:サイエンス・サポート函館
内容紹介
本年元日に能登半島を襲った地震は、東日本大震災以来の大震災であり、能登半島沿いの海岸では2~4m もの隆起で海底が剥き出しになるという予想外の被害も起きている。被害の中心地である珠洲市では、1980~90 年代に原発立地計画があったが、住民運動により2003年計画凍結となり、原発被災は免れることができた。NHK のドキュメンタリー番組『原発立地はこうして進む』(1990)で、珠洲原発立地計画から市民運動、計画凍結に至る経緯を取材し番組を制作した七沢潔氏をゲストにお招きし、科学技術と向き合う地域社会のあり方について、原発問題を題材としながらも、20~21世紀の科学技術と地域社会について、日本の中央―地方関係について、ジャーナリズムとメディアについて、対話形式で議論を深める。
14:00~ ドキュメンタリー番組上映「原発立地はこうして進む~奥能登・土地攻防戦~」
(NHK、1990年/50分)
15:00~ 講演会(対談形式)
講 師 七沢 潔(ジャーナリスト 元NHKディレクター 中央大学客員教授)
聞き手 田柳 恵美子(公立はこだて未来大学社会連携センター 教授)
講師略歴
七沢 潔(ななさわ・きよし)
早稲田大学政治経済学部卒業後、NHK に入局。ディレクターとして主に沖縄、原発、戦争に関するドキュメンタリー番組を制作。長年にわたりチェルノブイリ、東海村、福島で起きた原子力事故を取材してきた。その後2023年に退職するまでNHK 放送文化研究所で原子力報道などメディア研究に従事。テレビ番組に『放射能食糧汚染~チェルノブイリ2 年目の秋』(1987 年)、『原発立地はこうして進む~奥能登・土地攻防戦』(1990 年・「地方の時代」映像祭優秀賞、日本ジャーナリスト会議奨励賞)、『ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2ヶ月』(2011年・文化庁芸術祭大賞、日本ジャーナリスト会議大賞、石橋湛山記念・早稲田ジャーナリズム大賞など) 他。著書に『東海村臨界事故への道~払われなかった安全コスト』( 岩波書店、2005)、『テレビと原発報道の60年』( 彩流社、2016) 他。論文「テレビと原子力」(『世界』2008.06-08 連載) で科学ジャーナリスト賞、長年にわたる原子力報道の実践と研究により科学技術社会論学会特別賞(2018 年度) を受賞。名実ともに日本を代表するジャーナリストであり、多数の研究論文を著すメディア研究者でもある。
田柳 恵美子(たやなぎ・えみこ)
神奈川県生まれ・函館在住。北陸先端科学技術大学院大学博士後期課程修了、博士(知識科学)。技術者倫理、地域政策、地域イノベーション等の研究教育と実践支援に携わる。フリーの編集者、科学技術系の研究評価コンサルタント等を経て、2008 年公立はこだて未来大学に着任。東京サテライト勤務を経て、2011 年の東日本大震災直後に函館へ赴任。その夏の「はこだて国際科学祭」で七沢潔氏をゲストに迎え、チェルノブイリから福島にわたる放射能汚染事故の取材報道について話を聞く「科学夜話スペシャル」をコーディネート。今年3月をもって定年退職を迎えるため最終講義を計画していたところへ、奇しくも能登半島地震が起こり、最終講義に代えて再び七沢潔氏を迎え対話することを決意。
申込概要
参加無料 要申し込み(定員150名・先着順)
(1) 申込期限:2024年3月17日(日)
(2) 申込方法:下記のQRコードまたは、こちらからお申し込みください。
(3) お問い合わせ・申し込み先:
公立はこだて未来大学事務局企画総務課
TEL: 0138-34-6448 (平日9:00 ~ 17:00)
リーフレット(PDF)