研究内容
人・道具・社会の三者関係を基盤として,「日常的な場面における人間の知的な営み」の特性や仕組みを解明することを目指しています.おもに,認知心理学,認知科学,ヒューマンインタフェース,情報デザインなどの分野で研究を行っており,情報技術とコミュニケーション,そして医療の質・安全が最近の中心的なテーマです.
- 看護現場におけるリスク共有コミュニケーション
- 診察室における医師-患者間コミュニケーション
- 地域医療のためのライフログ&見守りシステム
- 小児がん経験者のための教育ツールの開発と評価
- 医療情報システムによる情報共有とコミュニケーション
- 高齢者における情報機器のユーザビリティ
- 盲ろう者(重複障害者)のためのコミュニケーション支援システム
- 盲ろう者のコミュニケーションにおける環境知覚とメタ認知的特性
- コミュニケーションにおけるメタ認知的特性
- オープンな学習環境における活動
- モバイルメディアの利用における安心・安全の認知
研究の魅力
さまざまな現場に出向き,認知心理学の視点から分析して,現場のリアルをとらえます.人の認知的な特性を理解し,それを助けたり支えたりするための技術やシステムを考えます.つまり,人を幸せにするための研究です.
実績
受賞
- 日本認知科学会 論文賞
南部美砂子・原田悦子・須藤智・重森雅嘉・内田香織 (2006). 医療現場におけるリスク共有コミュニケーション:看護師を中心とした対話データの収集と分析. 認知科学, 13(1), 62-79. - 日本認知科学会第21回大会 発表賞
南部美砂子・原田悦子・端麻衣子 (2004). ながら電話による対話の変化(2):メールによる注意分割とその状況の共有/非共有が対象指示に及ぼす影響.(口頭発表,認知科学, 2006年13号に抄録掲載)
研究費
- 科学研究費補助金 若手(B) 「重複障害者のコミュニケーションにおける環境知覚とメタ認知的特性の分析」 (研究課題番号23700254) 2011年4月~2013年3月
制作
- 小学校低学年の小児がん経験者のための教育ツール「FUN Quest」 日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)長期フォローアップ委員会教育作業部会・公立はこだて未来大学 2010年(JPLSGのサイトにて会員に配布中)
- 青年期の小児がん経験者のための教育ツール「START LINE」日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)長期フォローアップ委員会教育作業部会・公立はこだて未来大学 2010年(JPLSGのサイトにて会員に配布中)
- 青年期の小児がん経験者のための教育ツール iPad機能拡張版「START LINE+」日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)長期フォローアップ委員会教育作業部会・公立はこだて未来大学 2015年(App Storeにて無料配布中)
主な著作・論文
- 南部美砂子・大塚裕子・冨永敦子・藤野雄一 (印刷中). 大学連携ワークショップにおける境界のデザイン−記録係のリフレクションの分析から. 質的心理学フォーラム
- 南部美砂子・原田悦子・須藤智・重森雅嘉・内田香織 (2006). 医療現場におけるリスク共有コミュニケーション:看護師を中心とした対話データの収集と分析. 認知科学, 13(1), 62-79.