研究内容
ソフトウェアで人を幸せにすることを目標として研究を行っています。主に人間の知的な活動を直接支援するアプリケーションソフトウェアを対象としています。知的な作業として、ソフトウェア開発、ドキュメンテーション、観光行動、Webによる情報発信、eポートフォリオ、翻訳などを対象としています。また、それらを支える技術として、技術ドキュメントの標準であるDITAや、オープンデータ標準であるLinked Open Data (LOD) などのオープン標準技術や、Webコンテンツマネジメントシステム (CMS) やソフトウェア開発支援ツールなどのオープンソースソフトウェアを用いた研究を行っています。
研究の魅力
研究の成果は、人々が仕事や様々な活動を行うときに使用する「道具」になります。その道具の良し悪しによって生産性が何倍も変わってきます。道具の良し悪しは、コンセプト、アーキテクチャ、利用する技術、実装方法、ユーザインタフェースなど、様々な要素をインテグレートした結果として決まります。それら全体をシステムとして考え、創り上げることができるのがこの研究の魅力です。
実績
企業在籍時には、遺伝的アルゴリズムの生産工程スケジューリングへの適用に関する研究開発、GPSによる自動走行トラクタと連係してGISにより作成したマップに基づいて自動農作業を行うシステムの研究開発(農業ロボットプロジェクト)や、オープンソースのWebサービスミドルウェアの研究開発(OpenSOAPプロジェクト)などを行っていました。また、商用Webシステムの開発や、システム開発プロジェクトにおける開発プロセス標準化などにも携わっていました。大学では、現在まで継続的に産学連携による実践的ソフトウェア技術者育成に携わっています。また、その中核を成すPBLの一環として、観光情報を提供するスマートフォンアプリやデジタルアーカイブなどのシステム構築やそれらに関連する研究を行っています。
主な著作・論文
- 着地型観光情報コンテンツのLOD化と観光アプリ「はこだてMap+」の開発 : 高度ICT演習観光系プロジェクトの活動、 観光と情報 : 観光情報学会誌、 10(1)、 25-36、 2014
- Building DITA-Based CMS as Integrated Documentation Environment、 Marie Sakai and Taku Okuno、 IEEE The 6th International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems/The 13th International Symposium on Advanced Intelligent Systems (SCIS-ISIS 2012)、 pp。 1816-1820、 Kobe、 Japan、 November 20-24、 2012
- 寄附講座設置による高度IT人材育成への取組み、 鈴木 恵二、 今野 陽子、 奥野 拓、 情報処理 Vol。52 No。10 Oct。 2011、 pp。1241-1244、 2011。
- Data Integration Method for Recommendation on Small Website、 Nobuyuki Shimizu and Taku Okuno、 Proceedings of Joint 5th International Conference on Soft Computing and Intelligent Systems and 11th International Symposium on Advanced Intelligent Systems (SCIS & ISIS 2010)、 pp。1180-1185、 2010
- A Middleware Framework for Loose Robot Communication over the Internet、 Makoto Oya and Taku Okuno、 Journal of Robotics and Mechatronics、 pp。11-16、 2005
- An OpenSOAP Based Framework for Robot Communication、 Taku Okuno and Makoto Oya、 Proceedings of the 2004 JSME International Conference on Advanced Mechatronics、 pp。436-441、 2004
- 北海道大学工学研究科における高度情報技術者教育の実践例、 大場 善次郎、 嘉数 侑昇、 大谷 真、 畠山 康博、 奥野 拓、 日本工学教育協会誌 工学教育、 52巻3号、 pp。78-85、 2004